15年前、私はスカイダイビングをしに行きました。当時はそれがリスクだとは感じませんでした(そして今もそう感じていませんが)。
しかし、ICFの資格であるPCCを取得するために、ライフコーチングのセッションを審査に提出したときはどうだったでしょう?
そうです。それは私にとって、リスクでした。
それは、自分の弱さや価値観を危険にさらし、自己概念や最も深い恐怖、不安に挑んで、もしかすると拒絶される可能性に直面することで、いくつもの感情(自我)の乱れや、失敗そのものを経験するリスクのことです。
しかし私はリスクを取り、目標を達成しました。
リスクを取ることは、個人的及び職業的な成長の重要な部分であり、そしてコーチとして、クライアントが目標達成のためにリスクを取るように助けを差し伸べることが、あなたの仕事なのです。
リスクとは何でしょうか?
リスクとは、何か悪いことが起こる可能性のことで、健康、幸福、富、財産などの人間にを含みます。
金融やビジネスだけでなく、世の中にはあらゆる種類のリスクがあります。あなたは、クライアントが他の分野よりもある分野でより多くのリスクを取りたがっていることに気づくことがあるかもしれません。飛行機から飛び降りる方が、本音を打ち明けたり、人前で話したり、デートに誘ったりするよりもリスクが少ないと解釈する人もいます。あなたのクライアントは、コーチングを設定することがリスクだと感じるかもしれません。また、あなたは、クライアントと対立したり異議を唱えたりするようなテクニックを使うことがリスクだと感じるかもしれません。
リスクを取ることが重要なのは何故なのでしょうか
慎重に行えば、リスクを取ることは、以下のことで、顧客への手助けになります。
- コンフォートゾーンから抜け出す。
- 自信、自尊心、自己信頼、自己効力感、個人の主体性のレベルを高める。
- リスク耐性を高め、回復力を養う。
- 望む結果を達成するために必要な一歩を踏み出す。
- 学習、自己認識、新しいスキルを育み、価値観を探求する。
- より多くの選択肢とより大きな機会を見つける。
リスクを取ることに関する3つの一般的な神話:
次のようなリスクテイクに関する一般的な神話を払拭することが重要です:
- リスクは常に衝動的なものである;そうかもしれないけど、そうでなければならないことはありません。
- ある人がリスクとみなすものは、他の人からもリスクとみなされる;いいえ、それは主観的なものです。
- かつてリスクだったものは、いつまでもリスクのように感じる:いいえ、それは経験することによって変わります。
クライアントのリスクテイクをサポートする5つの方法
あなたのクライアントは、私がリスクテイクの罠と呼んでいる、考えすぎ、分析しすぎ、反芻しすぎている状態にあるかもしれません。これは目標を達成するに当たって「大きな」障害となりえます。ある時点で、彼らは意を決し、次の一歩を踏み出さなければならないかもしれません!それには、以下の戦略が役に立つことでしょう:
1) リスクに向き合い、探求すること
クライアントがリスクに向き合い、探求するのを助けるために、次のような質問をします:
- このリスクを取らないと、どうなりますか?
- これはあなたにとってリスクですか?また、あなたの人生のこの時期において、リスクですか?
- リスクを取る、取らないは、あなたの目標にどう影響しますか?
- 過去のリスクで、何が起きましたか、または何が起きませんでしたか?
それから、長所と短所を天秤にかけてもらい、最悪のシナリオを考えてもらいましょう。同じようなリスクを取ったことのある人と話をし、その経験について会話をするよう、彼らに勧めてあげましょう。
現状にとどまるリスクについて話します。私がクライアントに尋ねる効果的な質問は、こうです: 「現状にとどまることと、特定されたリスクやステップを取ることの、どちらのリスクが大きいですか?
2) クライアントが自分の感情を処理するのを助けること
クライアントが感情や反応を探求して働くことに妥当性を認め、正当に評価し、そしてそうできる余裕を与えて下さい。あなたや他の誰かがリスクだと思うかどうかは問題ではありません。クライアントにとってリスクであれば、それがその時点でのリスクなのです。
潜在的な不快感(失敗、損失、拒絶)の領域を探れば、もし彼らがリスクを取るとした場合、それらをどのように克服するのかを探ることができます。
3) リスク耐性をつけること
まずは小さく始めることです。大きなリスクに向かって小さな一歩を踏み出し、何が起こるか見てみましょう。可視化を練習することが、小さな一歩になるかもしれません。もし心地よければ、クライアントはもう一歩、そしてまた一歩と踏み出すことができます。
毎日小さなリスクを1つずつ取ることを、クライアントに練習してもらいましょう。そうすることで、クライアントはリスクを取ることの不快さに徐々に触れ、コンフォートゾーンから一歩踏み出すことができるようになります。それは、成功する場合もあれば、そうでない場合も含め、リスクを切り抜けて行くことであり、より大きなリスクに備える戦略を生み出すことです。
4) 感情的な安全性を確保すること
クライアントがあなたと一緒に仕事をしていて感情的に安全だと感じられなければ、リスクを取る可能性は低くなります。感情的安全性とは、良好な共感、信頼、透明性を持ち、もし結果がうまくいかなかった場合にそこに戻れるような、支えとなって安全な場所を提供することです。
また、強要するのではなく、問い掛けることを意識して下さい。
5) 失敗を想定すること
クライアントが計画通りに物事が進まない場合に備えるように導いて下さい。以下のことを試してみて下さい:
- うまくいくリスクとうまくいかないリスクをイメージします。彼らは何を感じ、どうするでしょう?
- リスクが計画通りにいかなかった場合でも、どのような良い結果になる可能性があるかリストに挙げてみましょう。
安全とリスクテイク
リスクはどのようなものであれ、クライアントにとって不快なものかもしれないとしても、安全なものである必要があります。
クライアントのリスクに対する快適さに配慮する必要はありますが(これはあなた自身に対してではなく、あなたが危険だと感じるかどうかではありません)、危険と不快の区別はつける必要があります。あなたは戦略的な質問法を駆使して、クライアントが自分なりの結論を出せるように助け、クライアントに問いかけ、安全策やバックアッププランを話し合い、コーチングの取り決めや契約、義務の免除などで、クライアントの行動にはクライアントが責任を持つことを明確にする必要があります。
もし、特定のリスクを抱えたクライアントにコーチングをすることに抵抗を感じるのであれば、契約を打ち切るか、クライアントを別の場所に紹介するか、あるいはメンターに相談するのが良いでしょう。
では、PCCアセスメントのために自分の記録を提出するリスクを冒す価値はあったのでしょうか? もちろんです! スカイダイビングについては……その目的が何だったのか、いまだにわかりませんが。 結局のところ、リスクを冒すことは不快に感じるかもしれませんが、信じられないほど報われることになり得るのです。