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コーチングをしながらデジタルノマドになるということ

今の時代、コーチは先端技術を駆使することで、場所に囚われない働き方、いわゆるデジタルノマドと呼ばれる在り方を選択することができるようになりました。技術的にはクライアントとはビデオ通話でつながり、他の業務もオンラインで行うことは可能です。しかし、コーチングに限って言えば、それは現実的な選択肢なのでしょうか?

ヨーロッパを離れ、東南アジアでデジタルノマドとしての冒険を始めたとき、私はコーチ仲間からの質問責めにあいました。「リモートで働きながら、コーチングビジネスを維持することは可能なの?」「どうやって新しいクライアントを獲得するつもり?」「どこに行っても安定したインターネット接続を確保するなんてできるの?」 正直なところ、当時は圧倒されました。私は計画を立ててはいましたが、それがうまくいくという確信があったわけではありませんでした。

旅をしながらコーチングビジネスを行うことについては、同僚たちと同じように、私自身も確信を持っていたわけではありませんでした。ノマド的なライフスタイルは、インスタグラム上では素敵に写ります。でも、その現実はどのようなものなのでしょうか? 私はまだその答えを持ってはいませんでしたが、それでも、この旅がもたらす困難に自分が対応できると信じることにしたのです。

私は成功したのでしょうか? もし「成功」が意味するところが、「多くのことを学べたのか? この経験によって、私の幅は広がったのか? 私のビジネスと、幸せなクライアント、そして私のメンタル的な健康を保つことができたのか?」ということなら、私の答えは「YES」です!

私がこのような冒険を他にみなさんに勧めるかと聞かれたら、応えはイエスでもあり、ノーでもあります。実際のところ、一度旅に出たら、あなたのビジネスは今までと同じようにはいきません。ですから、もしあなたが旅をしながらコーチングビジネスを運営することを考えているなら、一番の質問は、「あなたは変化を受け入れる準備ができていますか?」ということになります。

では、どんな変化が期待できるのでしょうか?

1. あなたの環境は変わりますが、あなたはあなたのままです。

自分自身の夢にイエスと言うことは、自分の責任にノーと言うことと一緒ではありません。もしあなたが「現実」の生活で責任感のある人間なら、デジタルノマドになったからといって、それが勝手に変わることはありません。しかし、あなたが自分自身の怠け癖と常に戦い続けなければいけないタイプなら、南国の島での仕事は、あなたが仕事に集中する助けにはならないでしょう。

あなたのライフスタイルを変える本当の動機は何ですか?

2. 今までとは違うクライアントを引き寄せるようになるかもしません。

そう、世の中にはリモートワークをすると無責任なヒッピーになると思っている人がいます。もし、あなたのライフスタイルをクライアント候補となる方たちに伝えたら、どんな人があなたにコーチになってもらいたいと思うでしょうか? そこに、あなたの顧客層を変えるチャンスがあります。このことは、あなたのビジネスや、理想のクライアントについての考え方にインパクトを与えることでしょう。

あなたの理想のクライアントは誰ですか?

3. あなたの課題に対する視点を選ぶのは、あなた自身です。

異なるタイムゾーンのクライアントとの仕事は、あなたの一日の仕事をデザインしなおす挑戦でもあり、チャンスでもあります。

あなたは、変化を受け入れ、日々のルーチンの変化がもたらす新たな機会を探求することができますか?

4. あなたは、自分の基準のいくつかを手放すことになります。

あなたは、アイロンのかかったシャツを着て、ミーティングルームでクライアントと仕事をすることに慣れていたかもしれません。しかしデジタルノマドになれば、ゴミ箱の上に座り、後ろの壁をトカゲが走る中、携帯電話からコーチングすることを強いられるかもしれません。

8ヶ月の旅で、私が想像していた必需品リストは、安定したインターネット接続、(比較的)静かな環境、プライバシーの3つに絞られました。しかし、このようなシンプルなものでも、世界の他の地域では定義が異なってくる場合があります。そこで、常にプランB(とC、時にはD)を用意しておくことが不可欠になります。

これは、あなたの創造性と問題解決能力を高める機会でもあります。どんな職場環境であっても、地に足をつけ、クライアントに100%集中する能力を発揮し、自分自身を驚かせましょう。

あなたのコーチングのコンフォートゾーンを広げる準備はできていますか?

5. 旅行と同じように、リモートワークは道程であり、目的地ではありません。

それぞれの目的地には、新しい挑戦が待っています。そして、それは驚きであり、またストレスでもあります。次に何が起きるかは分かりません。今この瞬間に在り続けることが、旅を楽しむ唯一の方法です。

最後に

クライアントや環境、おしゃれな道具やきれいな服装から物理的に離れてしまえば、残るのはあなた自身とあなたのスキル、そしてクライアントのために今ここに共に在り続けるという能力だけです。

デジタルノマドとしてコーチングを行うことは、自分自身の柔軟性、自己管理、立ち直る力を試す強烈なブートキャンプになり得ます。人間として、コーチとして、いくつもの思いがけない方向へ成長することを可能にしてくれるでしょう。結局のところ、優れたコーチになるために必要なのは、あなた自身なのです。そして、自分自身の幅が広がれば広がるほど、クライアントに提供できるスペースも広がるのです。

著者:アンナ・クメトヴァ、ACC、CPCC

アンナ・クメトヴァ、ACC、CPCCは、ライフ&キャリアコーチであり、一対一のセッションを通じて、オープンマインドな一人ひとりが本物の充実した人生を送ることができるよう支援しています。個人的な変容をサポート以外にも、企業がコーチング文化を導入するのを支援しています。アンナはアムステルダムに拠点を置いています。2018年11月~2019年8月、彼女はタイ、ラオス、カンボジア、マレーシア、インドネシア、台湾からリモートでクライアントをサポートしてきました。LinkedIn(https://www.linkedin.com/in/anna-kmetova-cpcc-acc/)でAnnaとつながるか、彼女のウェブサイト(https://annakmetova.com/)をご覧ください。

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Originally written in English by Anna Kmetova
Coaching World, August 7, 2019, Coaching as a Digital Nomad

https://coachingfederation.org/blog/coaching-as-a-digital-nomad

翻訳:牧野内 正雪

Disclaimer: This article was approved by ICF for translation and was translated by a Japanese translator hired by ICF Japan Chapter. The original article of this translation was written in English for ICF Coaching World. Please note that ICF and ICF Japan Chapter do not take any responsibility for any potential errors or mistakes in the translation. For clarity of the content, please refer to the original version on the ICF website at https://coachingfederation.org/blog

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