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プロフェッショナルウーマンにおけるコーチングの役割

「自信のなさがどこからくるのかを認識した今、私はそれに行動をコントロールされないようになりました。私は自分の恐怖心によることなく、行動をとる力があるのです。」
「私は他人の言うことに惑わされなくなり、かわりに自分の内側で確認をするようになりました。自分が自分のベストフレンドになったかのようです。」

私はプロフェッショナルウーマンたちと1年間にわたるコーチングの関係性を持った後、このようなコメントをいただきました。
このコーチングプログラムは、会社の男女共同参画の取り組みのひとつとして展開されたもので、終了時に、参加者に最も効果的だったエリアを尋ねてみました。
そのトップ3がこちらです:

  • 自分の最大の可能性を発揮することを防げているものの認識
  • 希望するキャリアを実現するための、力がわく戦略の展開
  • もっとレジリエントになること

これらの3つのエリアは、共通点がないようにみえるかもしれません。が、この3つのエリアの改善に貢献した要因には、各クライアントの自信喪失の原因を特定することへの取り組みがあげられます。

女性は、職場で構造的で文化的なチャレンジに直面しているにも関わらず、自己啓発のための個人的戦略を構築し、どのようにして仕事やパーソナルな部分のビジョンに踏み込んでいくかへの大きな力を持っています。そしてそれは恐れ/恐怖心のマネジメント方法を知ることが出発点です。

恐れは時に役立つものですー追いかけてくるライオンから逃げる時のような、生存をベースとするような当然の恐怖など。しかし、疑念によってもたらされるような、不合理な恐れはそれとは異なります。この類の恐れは成長を阻み、仕事や人生全体のビジョンにおいてのステップアップを阻止するものです。

コーチングがどのように役立つのでしょう?

もしあなたやクライアントが恐れから解放されたいと望むなら、がっかりするかもしれません。経験上、恐怖心が無くなることはほとんどないのです。それは人間であることの一部だからです。しかしあなたは、恐れに関わらず行動をとることができます。私はこれを勇気と呼んでいます。

勇気は3ステップで身につけることができます。

  • 1. 恐怖心と直面する
  • 2. 恐怖心と仲良くなる
  • 3. 内なるヒーローを呼び出す

1. 恐怖心と直面する

クライアントが自分自身に語っているストーリーを振り返ることで、事実と幻想の違いに気が付くことでしょう。その恐れに名前をつけ、それを認識することで、その力の一部を取り去ることができます。そうすることにより、恐れは真実として扱われなくなり、幻想であると認識できるのです。

コーチングの会話を通してクライアントが認識したと思われる、最も一般的な恐れはこのようなものです:

  • 成功への恐れ

    見落とされがちですがとても一般的なものとして、それは成功がもたらす結果についての恐怖心です。成功はあなたをより目立たせ、結果として、攻撃されやすくなります。成功し続けることへの期待も高まり、休む間がないと決め込み、ミスは許されず、弱音を吐いてはいけないと思い込ませます。成功への恐怖心は、あなたの勝利に他人がどう反応するかへの取り越し苦労から生まれることがたびたびあります。失敗への恐れと同様に、麻痺してしまうのです。そしてあなたは、ネガティブな意見と直面することより、成功を避けることを選びます。

  • 他人の意見への恐れ

    私は、望まないキャリアや、価値のない人間関係や、満たされない人生の選択というところに長い間立ち止まっている、たくさんの女性に会いました。彼女たちはみな、ジャッジされるのを恐れて決断を遅らせていました。受け継がれてきた社会規範を尊重する強い思いを持っていて、人が自分の選択をどう思うかを心配するのです。私たちはみな、他人が自分をどう思うかをある程度は気にするものですが、過剰な心配は、成長と進歩の最大の壁の一つになります。

  • 失望への恐れ

    私は、失望を恐れるあまりに夢を見ることさえできない女性に出会うことがあります。あるクライアントはこう言いました。「もし高望みをしたなら、期待も高くなってしまうのです。その結果、痛い思いをしたあげくに敗者になるなんて嫌です。」多くの女性は、最大の失望は、諦めたときにだけ起こるという認識を持っていました。心の底からの願いやキャリアビジョンにコミットしているときには、諦めるという選択肢はないのです。

考えられる恐れのリストはまだまだあります:「詐欺師」とみられることへの恐れ、間違ったこと発言をすることへの恐れ、誤った決断をすることや責任が増えていくことへの恐れ、など。

2. 恐れと仲良くする

恐れに抗うことは、恐れを強めるにすぎません。クライアントが恐れと仲良くなる戦略を見出したなら、それは貴重な洞察の源となります。

恐れを認識する手助けの後、口に出す問いはこのようなものです:

  • あなたの恐れは、あなたに何を教えてくれていますか?
  • どうしたら、あなたはあなたの恐れとともに気持ちよくダンスできますか?
  • あなたの恐れが、あなたの成長の助けとなって、コンフォートゾーンを超える後押しをしてくれるとしたら?
  • 恐れと仲良くなれない時に、あなたが失うものは何ですか?

この探索は、クライアントが自分の恐れを理解し、それと共にいて、かつ恐れに麻痺してしまうことなく「成長への恐れ」を受け入れることに役立ちます。

3. 内なるヒーローを呼び出す

コーチングは、女性が内に持つパワーを発揮するために必要なステップを踏むことへの支援をします。

恐れを克服するための経験や状況は、想像もつかなかった内なる強さを発見することに繋がります。私の経験では、それはこのように始まるでしょう:

  • 内なる知恵に頼る
  • 自分の内側で確認をする
  • 批判をフィルターにかける

恐れにも関わらず行動する戦略を知った時、彼女たちは勇気を持ち、無限の可能性にオープンになっていきます。違和感を乗り越えたなら、プロフェッショナルとして、また個人としても充実した彼女たちのジャーニーにおいてレジリエントが高められるのです。

最後に個人的なメモですがー皮肉なことに、私が個人的にコーチングの会話で遭遇する最大の恐れ(しかも私の最大の恐れのひとつ)は、世界に自分の足跡を残せないのではないかという恐れです。コーチングは、女性のみではなく、全ての人が自信のなさに対処し、恐怖心をこえて、ポジティブ方向への多大な変化をもたらす勇敢なリーダーへと成長していくことの支援となります。

著者:マリーナ・ヤンコビッチ, MCC

マリーナ・ヤンコビッチ(MCC)は、経営管理、人材開発、エグゼクティブ教育の分野で15年の国際的な経験を持つマスターコーチ。180のマーケットで事業を展開する企業のグローバルダイバーシティ&インクルージョンプログラムを管理し、より多様な人材パイプラインとインクルーシブな文化の構築に直接貢献。マリーナのジャーニーは、女性のリーダーシップ経験の理解に深い理解をもたらした。何百人もの女性に力や刺激を与え、より高いレベルにひきあげるための本物の戦略を与えている。

※ 本ブログで紹介されているゲスト投稿で述べられている見解や意見は、著者のものであり、必ずしも国際コーチング連盟(ICF)の見解や意見を反映するものではありません。ICFブログにゲスト投稿を掲載することは、著者が提供する製品やサービスをICFが推奨または保証するものではありません。
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Originally written in English by Marina Jankovic, MCC
Coaching World, June 9 2021, Coaching’s Role in Enabling Professional Women


https://coachingfederation.org/blog/coaching-role-in-enabling-women

翻訳:栂村雅美

Disclaimer: This article was approved by ICF for translation and was translated by a Japanese translator hired by ICF Japan Chapter. The original article of this translation was written in English for ICF Coaching World. Please note that ICF and ICF Japan Chapter do not take any responsibility for any potential errors or mistakes in the translation. For clarity of the content, please refer to the original version on the ICF website at https://coachingfederation.org/blog

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