パンデミックが業界にこれまでにない変化をもたらしたことは、コーチであるあなたにとって新しいニュースではないでしょう。対面式から切り替えて、新しいニーズに合わせた新しい人とのつながり方を見つけ出すために、この一年は不安と、調整と、適用の年だったのではないでしょうか。
2020年ICFグローバルコーチングスタディのフォローアップとして、ICFは世界中のコーチに対し、COVID-19(新型コロナ感染症)の影響の大きさと深さについての調査を行いました。最初のCOVID-19とコーチング業界についての調査結果は、2020年の6月に発表されました。更に2021年5月には、コーチたちが最初の分析からどれだけ変化したのかを含む、2021年ICFグローバル スナップショットサーベイの結果が発表されました。
2021年の調査では、140ヶ国や地域から10,000人を超える回答が集まり、パンデミック初期に行われた以前の研究と細かな比較をすることができました。
新しい研究では、コーチング業界が経験した様々な影響、パンデミックの影響についての重要な指標、コーチングを行う人たちがビジネスで変えたこと、コーチング業界の今後についての認識、その他の広がり具合を評価しています。
ここに、パンデミックの今、コーチング業界の状況についてあなたが知っておくべき3つのポイントを挙げます。これらは、常に変化する状況の中で、あなたが成功し続けていくためのヒントです。
1. コーチたちは新しいテクノロジーとツールを取り入れている
コーチング業界では、世界中の他の業界に比べて、より速やかに新しいつながり方を見つける必要がありました。コーチとクライアントの両方が安全な状態で、セッションを行う必要がったためです。結果として、多くのコーチが対話のための新しいテクノロジーを早くから受け入れました。世界的なパンデミックの中、リモートワークで、何百万人もの人が他者とつながり続けるためにオンラインプラットフォームやデジタルなコミュニケーションツールを使ったように、コーチも同じようにしてクライアントとのつながりを保ったのです。
調査によると、コーチの83%がコーチングでのオーディオ・ビデオプラットフォームの使用を増やし、82%が対面のセッションを減らしたようです。パンデミックの間、コーチングのプロとクライアントの両方が、状況に合わせて、コーチングセッションでのテクノロジーツールの使用を増やしていきました。
最新のテクノロジーの活用は、どの分野でもそうですが、特に高度なコミュニケーションを必要とする業界で推奨されています。パンデミックは、社会的に距離を置かなくてはならない場合でも、テクノロジーが私たちをつないでくれることを教えてくれました。
2.コーチング業界はしなやかで強い
テクノロジーツールの使用を越えて、コーチング業界はそのレジリエンス(しなやかで立ち直りがはやいこと)を示しました。最新のデータでは、コーチングプラクティスは回復傾向にあるようです。ビジネスにネガティブな影響を経験したと答えるコーチの割合は減り、パンデミックによりプラクティスにはポジティブな影響があったと答えるコーチの割合が増えています。
実際、パンデミックにより、世界中の人びとがメンタルと感情的なストレスで苦しむことになって、コーチングはこれまでになく重要なものとなりました。ワーク・ライフバランスのプレッシャーは増え、マネジメントのための最適なアプローチも変わりました。今、コーチが提供できることは、かつてないほど大きくなっています。
3. コーチは業界の未来について楽観的
最新の研究は、まだまだコーチング業界でも多くの課題を抱えているにも関わらず、コーチたちは未来に対して前向きであることを明らかにしました。主な懸案事項は、必要なトレーニングを行っていない個人がコーチと名乗ること(23%)と、世界的な不況(21%)です。70%のコーチが、コーチングが今後6ヶ月間でもっと伸びていくことにやや自信があるか、非常に自信があると答えています。
世界がニューノーマルに向かい、より多くの人がワクチンを手に入れることができるようになってきた今、1年前に比べて前向きな意見が明らかに増えてきています。
コーチング業界は、パンデミック後にも更に発展することが予測されています。そのため、いまは、コーチングがどれだけ多くの人の困難な状況を救ってきたのか、研究や証言を示し、クライアントとのコーチングの威力をアピールする絶好の機会です。
ぜひ、ICF本部ウェブサイトのCOVID-19とコーチング業界についてから、2021年ICFグローバル スナップショットサーベイの結果とレポートをご活用ください。