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コーチングで用いる7つのギア

プロフェッショナルコーチの役割はコーチングセッションにおいての車の運転のようなもの、とイメージしてください。クライアントが、目的地を告げます。それからクライアントに質問したり観察したりしながら車を走らせ、クライアントが選んだルートで目的地まで進めます。この車は、一般的なマニュアル車(国によりスティックシフトカーなどと呼ばれる)であり、それぞれのギアは会話のステージです。
いつもローからセカンドへ、セカンドからサードへ、トップへ、ハイトップへと進めるわけではありません。実際の運転のようにシフトアップやシフトダウンを繰り返し、エンジンの様子、つまりクライアントのモチベーションの高さや状態によって変えていきます。

ロー〜合意を得る

エンジンがまだ少し冷えていてゆっくり動いている時は、いつでもギアはローです。この時点のあなたの質問はシンプルで、論理的なものとなります。例えば

  • 今日のセッションは45分間の予定ですね、スケジュール通りで良いですか?
  • リラックスして話す準備はできていますか?
  • 始める前に、気になることはありますか?

新しいクライアントと初めて話す時は、コーチング契約について説明し、疑問が残らないように、質問に答えます。

セカンド〜心のスペースに入っていく

そろそろ論理的な話は終わりにして、クライアントが心から正直に話し始めるような質問をすると良いでしょう。言い換えると、論理的に頭で考えた話ではなく、心が感じることを話してもらうということです。

  • 前回から今までで、一番話したいことはどんなことですか?
  • 今日あなたの心にあること、話したいことは何ですか?
  • 先週から、ゴールへはどう進みましたか?

サード〜火種をみつける

そこから、あなたは少しスピードを速めます。エンジンが暖まってきたら、クライアントの人生に最も意味のある1日にするものが何か、注意深く見極めます。クライアントの中にある炎を明らかにするような質問をして、モチベーションや価値観を探っていきましょう。

  • 今日話したことの中で、一番重要なことは何ですか?
  • 何を変えたら最も大きな変化に繋がりますか?
  • それが達成できたら、どんな気持ちになりますか?

トップ〜言葉にする

このステップでは、クライアント自身の言葉でゴールを確認し、書き留める(コーチがパーフェクトに記憶できるならその限りではありませんが)ことが必要です。このギアでのポイントは、クライアント自身が自分の言葉で「的確な言葉でゴールを書き留める」です。たとえばこのような質問をすると良いでしょう。

  • 今日のゴールは、シンプルな言葉にするとどうなりますか?
  • 私に伝わったのは「 ___ 」です。良い感じで説明できていますか?

ハイトップ〜行動をデザインする

どのギアも明確にすることに焦点をあてていますが、このギアでは、前のギアでつかんだゴールを基本に、行動をデザインしていきます。

  • ゴールに進むために、一番簡単で一番実行しやすいことはどんなことでしょう?
  • どれくらい達成する自信がありますか?
  • それをするのに、何か助けが必要ですか?

ニュートラル〜チェックイン

マニュアル車を運転する時、物理的に、ギアチェンジの際には必ず「ニュートラル」の位置を通ることになっています。同様に、セッションでギアチェンジする時には、常にクライアントの様子を確認しましょう。それにはシンプルな質問が有効です。

  • 何を感じていますか?気分はどうですか?
  • 今日のセッションで必要なものは得られていますか?
  • 今あなたのエネルギーはどんな具合ですか?

リバース〜進路を変える

会話の時々で、クライアントはネガティブになってしまうかもしれません。そんな時は、あなたはリバースギアにシフトして、ネガティブな視点から出られるようにしましょう。シンプルで、気遣いのある質問はこのような感じです。

  • 正直なところ、それはどれくらい正しいですか?
  • 他の視点からこの状況を見るとどうですか?
  • 何を変えたらあなたの気持ちは楽になりますか?

以上、7つのギアを簡単に説明しました。これらは効果的なコーチングセッションにつながる、自由度が高く繰り返し使える手法です。このギアチェンジを心に留めておくと、クライアントを停滞させることなく、クライアントが前に進んでいくタイミングをとることができるでしょう。

著者:シンディ・マッコイ

シンディ・マッコイは The Science of Personal Coachingの著者で、 24:7 Friendの創設者であり、 The Five Boundaries Workshopのクリエイター。 ICF Credentialed coach. 現在のコーチングビジネスモデルの革新と、全ての人が学ぶことができる繰り返し可能なコーチングスタイルの確立に情熱を注いでいる。

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Originally written in English by Cyndi McCoy
Coaching World, April 22, 2019, Shifting through the Seven Gears of a Coaching Conversation


https://coachfederation.org/blog/seven-gears-of-coaching-convo

翻訳:栂村雅美

Disclaimer: This article was approved by ICF for translation and was translated by a Japanese translator hired by ICF Japan Chapter. The original article of this translation was written in English for ICF Coaching World. Please note that ICF and ICF Japan Chapter do not take any responsibility for any potential errors or mistakes in the translation. For clarity of the content, please refer to the original version on the ICF website at https://coachingfederation.org/blog

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