【CoachingWorld】今こそ、フリータイムについて語り合おう

最近、私は起業している人を対象に、「仕事から離れフリータイム(自由な時間)を確保するにあたり困難である事、恐れを感じている事、あるいはイライラする事」について調査をしました。その結果、コーチである私たちだからこそ、このテーマについてもう少し詳しく見ていく価値があるのでは、と感じました。

パフォーマンスと成果に結びつくコーチングに関わることの多い私たちですが、フリータイムを価値ある時間として計画的に使うことがパフォーマンスと成果の質の向上に役立つとしたらどうでしょう? フリータイムの確保は意義のあることだと思いますか? 私が実施した調査によると、その価値はあるという結果でした。

先ず、この考えをセッションでどのように取入れられるか見ていきましょう。相手を誘導せずに投げかけられる問いはどのようなものがあるか? クライアントがどのような話しを始めた際にその問いが活かされるのか? クライアントの発する言葉、動作、サインの何をみてフリータイムにおける質問や対話を展開することがクライアントにとって良いことなのか?

フリータイムを過ごすことの価値

調査の結果、仕事から離れフリータイムを過ごすことは、自分を大切にしている、と捉えられるようです。このようにバランスが取れている状態を私は、「ワークとライフのハーモニー」と表現しています。優れたリーダーは、有言実行にあると言うようにフリータイムを過ごす姿をあなたが見せることは周囲に良いお手本になることでしょう。例えば、北米人以外の人たちは連日他の人と食事をしたり、休憩したり、散歩したり、あるいは外でお茶をしたりする時間をとっています。(一日に何回もこのような時間を取る時もあります!)そして彼らは週末にも同じように時間を過ごすのです。このような光景をみると、仕事がはかどっていないかのように早合点しがちですが、同時にそのような時間の過ごし方を羨ましくも感じ自分も早く同じようにしたい、と思うものです。

他にも貴重な発見がありました。それは、仕事での生産性が高まるということです! 仕事の合間や終わってからの時間に自分のための予定を入れておくことでその日の生産性を高める意識が芽生えます。意識が高まることで、たいして重要でもない会議を取りやめる又は他の日へ移動し、本当に重要で優先順位の高い事だけを行うことができます。(パレートの法則の考え方です:成果の8割は仕事の2割によってもたらされる)また、業務の内容によっては他者に任せるということもできるでしょう。このようなことでやるべき事がいかに速く片付いていくものか、興味深いものがあります。

フリータイムの重要性が理解できると、そうするためにあらゆる努力をするでしょう。では、クライアントのため、あるいは自分自身のために何をどうすればフリータイムの優先度をあげることができるでしょうか?

前回、仕事から離れ余暇の時間をとった時のことを思い出してみてください。リフレッシュし、元気いっぱいになった自分を思い出してみてください。活力に満ち、どんなチャレンジにも立ち向かえる状態。誰もがこのような状態になれるのです。唯一のチャレンジは、仕事と同じくらいフリータイムをどれだけ重要視できるか、ということです。

フリータイムを確保するためのコーチング

ここからは、コーチング・セッション中にみられる困難、恐れや苛立ちについて、そしてフリータイムを切り出す糸口の話しをしていきます。

クライアントはストレスを受けていて休む必要性を分かっているものの、休みを取るどころかましてやその計画を立てることにすら恐れを感じているとしましょう。
このような場合、休む時間を取る前にかなりの準備が必要となるでしょう。言うまでもなく、休暇から戻った時の溜まった仕事を考えるとなおさらですし、それが実情でしょう。こんな時、クライアントは「この仕事をできるのは自分しかいない」と、思うものであり、ここが切り出すチャンスです。

このタイミングでフリータイム活用の有効性と長続きさせる秘訣に触れ、クライアントがより多くのフリータイムを受け入れられるようにします。

夢を描くことや未来の自分を想像することを取り入れる等、フリータイムを楽しんでいる自分をイメージするのもいいでしょう。仕事にまつわるテーマでチャレンジングな事やプロジェクトを扱う際に、それを成功させている姿をイメージするプロセスとさほど変わりません。

更に実践的なアプローチを必要とする場合は、フリータイムを作るということをゴール設定に入れることもできます。旅行へ行きたい、家族と過ごす時間がもっと欲しいといった願い、あるいは好きな趣味との繋がりに言及するのもいいでしょう。

また、仕事上の目標を扱う中でフリータイムの必要性や願望が現れてくることもあります。仮にクライアントが、自分はかけがえのない存在でその仕事は自分にしかできないと自分自身に境界線を引いていたとしたらこの先どうやって日々成長していけるでしょう?

クライアントのあげる様々な理由の多くには今できる前向きな一歩に繋がることもあります。例えば、業務手順の構築、複数の業務を担えるようにクロストレーニングの実施、他には部下に任せるなど。

フリータイムを作ること、たとえそれが一時間、一日、または週末であっても小さな目標にしてみる、または試しにやってみると驚くような気づきや結果を生むことでしょう。

今後、クライアントに仕事から離れフリータイムを望む兆しがあったらそれに向けての準備やその時間を楽しめるよう支援することを考えてみてください。


著者情報
ギャリー・シュライファー、PCC
ギャリー・シュライファー(PCC)は、30年以上のビジネス経験を自身のコーチングに活かしている。彼の有言実行力は、ビジョナリーとして大企業で培った経験からもたらされている。チョイス社(プロフェショナルなコーチング分野の雑誌を発行する出版社。ICFのメディアパートナー。)のオーナー兼発行者。ICFトロントチャプターの元代表であり、ICFグローバルボードの元副代表。その他にもコミュニティのボードメンバーに従事。カナダ・オンタリオ州の州都トロントに夫のパトリックと住んでいる。


【翻訳 松川美保】
Originally written in English by Garry Schleifer
Coaching World, February 1, 2019, Time for a Conversation about Free Time
https://coachfederation.org/blog/importance-of-free-time

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